農福連携進捗


夏ピーマン最盛期!朝日のあたるファームでは、一人ひとりの力も成長中!


7月上旬。ピーマンの収穫が本格的に始まりました。

朝日のあたるファームの倉庫には、地域の農家から届いた青々としたピーマンが積み上がっています。その量は25ケース、総重量およそ200キロ。

このピーマンは、ファーム小金山さんの畑で、利用者と職員が4月下旬に植えた約4,000本の苗から育ったものです。利用者は実りの喜びを感じながら、選別・箱詰め作業で汗を流しています。

その時の様子はこちらの記事でご紹介しています。

立派なピーマンに育ちました!

農業と福祉をつなぐ拠点

朝日のあたるファームの倉庫は、もともと石材店として使われていた空き倉庫を活用しています。床面積1000㎡と、十分な広さがあります。

農家は収穫した作物を倉庫に持ち込むだけでOK。

重量測定、サイズでの選別、キズや虫食いの確認、箱詰めまでを利用者が行い、出荷できる状態に整えます。その後は、品質も保つため冷蔵庫で保管をしておきます。

【作業のながれ】

① 重量測定(持ち込み量の計測)

② 軸切り

利用者の、くみさんが「軸切りは袋詰めしたときに、他のピーマンを傷つけないようにするため。あとは軸の長さでピーマンの重さが変わるから、量る前に切っておくんです」と、教えてくれました。

指示通りに手を動かすだけではなく「なぜ必要なのか」を理解して作業をしています。

③ サイズによる選別

④ 汚れの拭き取り、虫食いなどのチェック

⑤ 最終チェック

この日初めてこの作業を任された村上さん。

村上さんは「リンゴや生姜、ピーマンなど、いろんな仕事を経験できて飽きないし、自分が成長できているのを感じます」と、楽しみながら働いています。

選別機3台をフル稼働させ、午後に別農家から運び込まれた100キロも処理。この日だけで合計およそ300キロのピーマンを仕上げました。

大切なのは”三方よし”であること

農福連携は、農家・利用者・地域それぞれにメリットがあります。

<農家よし>

これまでファーム小金山では、収穫後の選別などを小金山さん1人で行い、夜中まで作業が続く日もありました。大きな負担となっていたその工程も、ファームとの連携で作業効率が大きく改善。

今年4,000本だった苗数を、来年は8,000本に倍増する計画を立てることができたそうです。

<利用者よし>

朝日のあたるファームで働く利用者の工賃は、全国平均の2倍以上。

B型事業所でありながら、一般就労に近い報酬が得られるので「働いている」という実感やその自信を積み重ねることができます。

<地域よし>

農家の負担が減ることで、出荷量の増加につながり、地域の農業や経済にも良い影響が生まれていきます。岩手県の夏ピーマンの出荷量は全国1位。ここでの活動も、その実績を支えています。

利用者への目配り・心配り

収穫量が増えれば、利用者の作業負担も自然と増えます。それを支えているのが、職員のきめ細かな配慮です。

軸切りでは、腕や腰に負担がかからないように、1つずつではなく2つ同時に持ち、ケース付近で切るようにレクチャー。動きを少なくすることで、疲れにくい工夫がされています。

また、作業はシングルタスクが基本。複数のことを同時にこなすときに起きやすい〝判断疲れ〟を防いでいます。コーディネーターの鈴木さんもこまめに声をかけ、安心して働ける環境づくりをしています。

目標があるから頑張れる

利用者の菊地さんには、達成したい目標があるとのこと。

「今までは、疲れて週2、3日しか働けなかったのに、今日で4日目の勤務。明日来れたら、目標の週5日勤務が達成できます!」と笑顔で話してくれました。

その後、菊地さん(写真左)はその目標を達成できたそう

利用者の支援計画を担う管理者の古藤さんは、

「定植から関わっているので、利用者さんと一緒にピーマンの成長を喜んでいます。みんなが『頑張ろう』という気持ちになっているようです」と、それぞれの成長を見守る喜びを語ってくれました。

任された仕事に取り組むこと。自分の目標に向かって進むことーー。

朝日のあたるファームでは、働く力も着実に育っています。

ここからまた、新しい実りが広がっていくのが楽しみです。

取材・文 板林恵

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