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朝日のあたる家では、産業と福祉をつなぐ「産福連携」を推進しています。 この取り組みは、岩手県内で最多の実績数となっており、地方紙『東海新報』の年始特別号にも取り上げられるなど、大きな盛り上がりをみせています。
特に注目される「椿茶の仕事」
㈱バンザイ・ファクトリーが製造する「椿茶」は、三陸地方に自生する椿の葉を原材料として使用しています。初期の加工工程として、葉についた汚れを拭き取る作業を福祉施設や高齢者と連携して、作業に取り組んでいます。
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この「椿茶の仕事」は現在、少しずつ広がりをみせており、今後「三陸地方の産業と福祉の連携」を象徴するものになるかもしれません。
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誰もができることで広がる
地域に自生する椿の葉が椿茶になるまでの多くの生産工程を細分化することで、高齢者や障がいの有無・程度に関係なく、誰もが何らかの仕事に携わることができます。
「誰もが参加できること」がこの仕事の魅力の一つです。 この日、陸前高田市の「東部デイサービスセンター」で4人の通所者が作業に取り組んでいました。この中の一人、早園英雄さん(75歳)は、デイサービスで椿の仕事を始めて半年ほど経ったそうです。
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以前は長く左官工をされていた早園さん。この仕事をどう感じているのでしょうか。
「家に一人でいると話す人もいない。やっぱり人は、集まって話すことはいいことだね。震災後は行くところも少なくなってしまったからね。
デイサービスで椿茶を飲ませてもらったけど、それまで椿茶って知らなかった。飲んでみたら、甘くていいお茶。この葉っぱの汚れをきれいにして、美味しいものを飲ませたいなって思って拭いているね。美味しくなれば、これが陸前高田から来たんだって分かってもらえるし、この町のことももっと知ってもらえると思っているよ」
椿茶は東京都のホテル「椿山荘」などでお客様へのおもてなしとして提供されていることも話題になります。
「この葉っぱで作ったお茶が東京の一流ホテルに行くんだってよ」と快活に話します。
また作業されている3名の女性たちは、
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「拭くとツヤツヤになるから、指先に力が入るね。体にもいいんじゃないかな」
「年をとっても頼まれる仕事があることはいいことだね」
「仕事があるだけ、ありがたい。うれしいです」とにっこりし、誇らしげに仕事をしている様子でした。
「やりがい」につながっている
東部デイサービスの相談員、熊谷文宏さんによると
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「ご高齢の方は体調を崩すことも多いので、ノルマがなく自分たちのペースでできるのは助かりますね。みなさんに椿茶を淹れたら『こんな商品になっているんだ』と分かったみたいです。早園さんは『工場も見学したい!』と意気込んでいるので、いつか工場見学にも行きたいですね」
と発展に期待をみせます。
椿茶の仕事は、当初5名程度から始まり、2024年4月現在で30名以上の方が参加するようになりました。発展をみせる椿の仕事に興味がある場合は下記のリンクもご参考にしてください。
ともに「椿茶の仕事」を育てていきませんか?
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取材・文 板林恵