農福連携進捗


畑中農園✖就労継続支援B型「蒼」

つながる縁 ひろがる支援の輪


この夏、新たに大船渡市のピーマン農家「畑中農園」と、就労継続支援B型「蒼(あお)」の農福連携が始動!今、収穫真っ只中のアツい現場を取材してきました。

畑中さんの苦悩

もともと農業とは違うお仕事をされていた畑中さん夫妻。
2019年に母親の遺した農地を譲り受けたことで、農家になることを決めました。
そこから夫婦2人で作業する日々。

前回の収穫時期は、夜通しの作業でろくに睡眠をとれず、このままでは良くないと人材確保に乗り出します。

まずはJAに相談に行くと、就労継続支援B型というものがあることを知りました。
ただ、どこにいけば頼めるかが分からないと言われてしまいます。

畑中さんは、実際に就労支援を利用している企業や社会福祉協議会にも話を聞きに行きます。
まわりまわって、朝日のあたる家の農福連携にたどり着きました。

「農家の中には私のように頼みたいけど、どこに行けばいいか分からない人もいるはず。
朝日のあたる家が、窓口として大きく旗を振ってくれるとかなり助かりますね。
実際に連携をしてみて、農地は去年の倍になりましたが、しっかり睡眠時間をとれる。
本当にありがたいですよ」と語る畑中さん。

「蒼」のピーマンチェック作業

7月からスタートした今回の連携。
蒼の作業内容は大きく分けて3つ。
①収穫したピーマンの茎をカット
②ピーマンを機械で重量選別
③サイズ分けされたピーマンの傷や腐れをチェックする
職員の方と利用者さんが、ピーマンひとつひとつ見逃しがないように真剣なまなざしでチェックしていました。

今年から導入されたピーマン選別機
傷や腐れのチェック
触った時にプニプニと柔らかいやつは除外。数をこなすと分かるらしいです。ピーマン選別は奥が深い……
スタッフさんが利用者さんの見逃しがないようにフォローする場面も

それぞれの想い

今回、ピーマン選別のお仕事が初めてだった蒼のスタッフや利用者の皆さん。
朝日のあたる家のバックアップにより、円滑に作業を進められているようです。

畑中さんはこの連携により、来年はさらに農地を拡大できそうとのことでした。
蒼のスタッフの皆さんは、少しでも農家さんの助けになればと、来年以降もお仕事があれば続けたいと話してくれました。
また、畑中さんの作業小屋はエアコンがついており、快適に取り組めていると語ってくれた利用者の方もいらっしゃいました。

今回の取材を終えて……
連携によってお互いが助け合い、気持ちの良い支援の輪が広がっていけたら素敵だなと、皆さんの作業を見て感じました。
畑中さんのピーマンはその多くがJAから関東の方へ出荷されます。
地元だと大船渡市の「新鮮館」や、陸前高田市の「イオンスーパーセンター」の産直コーナーに置いてあるようです。
ぜひチェックしてみて下さい。

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取材・文 熊谷美里

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